暖房代が安いと言われていた『石油ファンヒーター』と、最近暖房代が意外と安いと言われている『エアコン』。実際にどちらが安いのか?気になりますよね。
石油ファンヒーターとエアコンの暖房代がいくらになるのか別記事で計算してみたので、その結果を元に比較としてまとめてみました。 石油ファンヒーター・エアコンの各電気代の計算方法は各記事で詳しく紹介しているので、こちらの記事では計算結果のみを利用しています。
暖房費の節約の参考にしてみて下さいね。
暖房代の比較に利用したデータ
石油ファンヒーター・エアコンの共通の算出条件は下記の通りとします。
- 暖房使用時間:1日8時間使用とする
- 暖房使用期間:期間合計120日とする
- 電気料金:1kWh=27円(税込)
※新電力料金目安単価 - 灯油代:90円/ℓとする
石油ファンヒーターの暖房代
計算に用いた機種と仕様は以下の通り。

FH-ST4618BY 石油ファンヒーター コロナ
(木造:12畳まで)
消費電力(50/60HZ)
- 点火時最大:650/650W(0.65kWh)
※通常点火時間:約75秒
(室温10℃以上の場合) - 燃焼:強:23/24W(0.023/0.024kWh)
弱:9.5/10W(0.0095/0.01kWh)
燃料消費量
- 最大:4.62kW(0.449L/h)
最小:0.72kW(0.070L/h)
※節約機能ecoモード:最大火力を60%に抑え、設定温度と室温差が3℃以上で自動消火(計算上の消火時間は1時間とする)
石油ファンヒーターの暖房費を計算した記事内で算出したデータがこちらです↓
節約機能を使用しない場合
- 1日
電気代3.87855円+灯油代186.84円=190.71855円 - 1か月(30日)
電気代116.3565円+灯油代5605.2円=5721.5565円 - 暖房使用期間(120日)
電気代465.426円+灯油代22420.8円=22886.226円
節約機能(ecoモード)使用した場合
- 1日
電気代2.5704円+灯油代106.911円=109.4814円 - 1か月(30日)
電気代77.112円+灯油代3207.33円=3284.442円 - 暖房使用期間(120日)
電気代308.448円+灯油代12829.32円=13137.768円
エアコンの暖房代
計算に用いたデータは下記のとおり。
- 『省エネ性能カタログ 2017年冬版「エアコン 冷房能力3.6kW(8 ~ 12畳)」』
- 暖房期間消費電力量:929kWh
エアコンの電気代を計算した記事内で算出したデータがこちらです↓
- 1日(8時間):約66円
- 1か月(30日):約1980円
- 暖房使用期間(120日):約7920円
石油ファンヒーターとエアコンの暖房費の比較
1日 (8時間) | 1か月 (30日) | 暖房使用期間 (120日) | |
石油ファンヒーター(通常モード) | 約190.7円 | 約5721.6円 | 約22886.2円 |
石油ファンヒーター(ecoモード) | 約109.5円 | 約3284.4円 | 約13137.8円 |
エアコン | 約66円 | 約1980円 | 約7920円 |
暖房代はエアコンの方が安いという結果に!
設定温度や使用条件などで暖房費は変化するので計算上の目安とはなりますが、計算では節約機能を使っても石油ファンヒーターとエアコンの暖房費は1.6~1.7倍近くの差がある計算になりました!
最新機種ではない場合では暖房代はどうなる?
我が家の場合で計算をしてみました。算出条件は前述と一緒で各暖房機器は実際に使用している機種の数値で計算をしてみました。
石油ファンヒーター
コロナ(木造12畳/コンクリート17畳)2006年製
- 消費電力(50/60HZ)
- 点火時:650/650W(0.65kWh)
※点火時間:164秒(実測値) - 燃焼時(強):24/24W(0.024kWh)
(弱):10/10W(0.01kWh) - 燃料消費量(最大):0.449L/h
(最小):0.086L/h
ecoモードONで最大火力を60%抑える
- 燃焼時(強)
0.024kWh×60%=0.0144kWh - 燃料消費量(最大)
0.449L/h×60%=0.2694L/h
エアコン
ダイキン(11畳~17畳)2013年製
- 暖房期間消費電力量:1117kWh
石油ファンヒーターの暖房代
点火時の電気代
- 点火時消費電力:0.65kWh
- 点火時間:約0.046/h
0.65kWh×約0.046/h×27円=約0.8073円
1時間あたりの燃焼時の電気代・灯油代
- 消費電力(強):0.0144kWh
(弱):0.01kWh
燃焼(強)
0.0144kWh×27円=0.3888円
燃焼(弱)
0.01Wh×27円 =0.27円
- 燃料消費量(最大):0.2694L/h
(最小):0.086L/h
燃料消費量(最大)
0.2694L/h×90円=24.246円
燃料消費量(最小)
0.086L×90円=7.74円
石油ファンヒーターの暖房代
- 1日(8時間):約131.3865円
- 燃焼(強)
(0.3888円+24.246円)×4時間=98.5392円 - 燃焼(弱)
(0.27円+7.74円)×4時間=32.04円 - 点火1回:約0.8073円
- 燃焼(強)
- 1か月(30日):約3941.595円
- 暖房使用期間(120日):約15766.38円
エアコンの暖房代
我が家のエアコンの暖房代はエアコンの記事で計算しているので、その数値を利用したいと思います。
- 1日(8時間):約69.24円
- 1か月(30日):約2077.2円
- 暖房使用期間(120日)
約69.24円×120日=約8308.8円
暖房代の比較結果
1日 (8時間) | 1か月 (30日) | 暖房使用期間 (120日) | |
石油ファンヒーター | 約131.3865円 | 約3941.595円 | 約15766.38円 |
エアコン | 約69.24円 | 約2077.2円 | 約8308.8円 |
差額の暖房費 | 約62.1465円 | 約1864.395円 | 約7457.58円 |

我が家のエアコンは同型の機種の中でも暖房期間消費電力量が大きい機種でしたが、それでもエアコンの暖房代の方が安いという結果でした
各暖房器具のメリット・デメリット
石油ファンヒーターのメリット・デメリット
メリット
- 点火後すぐに暖かさを実感できる
- 灯油が燃える際に水蒸気が出るので空気が乾燥しにくい
- 本体価格が安く設置が簡単
デメリット
- 点火・消火時に臭いが出る
- 定期的に換気が必要で、その都度室温が下がってしまう
- 灯油の購入・補充が面倒
- 電気代は安いが灯油代が高いので暖房代は高くなる
エアコンのメリット・デメリット
メリット
- 暖房代が石油ファンヒーターよりも安い
- 電源のオン・オフだけで利用できる
- 火傷などの心配がなく子供がいても安心して使える
デメリット
- 空気がとても乾燥する
- 暖かさをすぐに実感できない
- エアコンの風が当たる場所では寒く感じることがある
電気代の面や小さな子供のいる家庭などをメインで考えるとエアコンの方が優秀な気がしますが、「部屋全体が暖まる頃に全員が外出してしまう・稼働時間が短い」などの場合は、稼働後すぐに暖を取れる石油ファンヒーターの方が便利かもしれません。
上手く使い分けをして快適に冬を過ごして下さいね。