日本の昔ながらの暖房器具といえば「こたつ」ですよね。こたつは体も温まるしテーブル代わりにもなるので便利な暖房器具です。
また、電気代も暖房器具の中で安いと言われているこたつですが、実際にどのくらい電気代がかかっているのか、本当に安いのか具体的に計算してみました。
こたつにかかる電気代を計算にあたっての基本条件
計算に使用するこたつヒーターの種類について
現在販売されているこたつの種類は「石英管」「ハロゲン」「カーボンフラット」の3つが主流のようです。
「ハロゲンは電気代が高い」「カーボンフラットは電気代が安い」と一般的に言われ、ヒーターの種類によって電気代が異なる可能性がありそうなので、3種類全ての電気代を計算してみまたいと思います。
こたつの電気代を計算するにあたっての算出条件
こたつの電気代を計算するための算出条件は下記の通りとします。
電気料金
- 電気料金:1kWh=27円(税込)
※新電力料金目安単価
使用条件
- 1日8時間使用
- 暖房期間150日(11月~3月)
こたつの仕様
こたつの仕様は、こたつヒーターのシェア80%の「メトロ電気工業」のこたつヒーターの各ヒーターの仕様を利用しました。
石英管ヒーターとハロゲンヒーターは「メトロ電気工業」公式HP内、取替用ヒーターの取扱説明書があったのでそちらに記載の仕様を利用して計算をします。
石英管ヒーター
型番:MSU-601E(DK)
目盛り 強 弱 1時間あたりの標準消費電力量※1 約180Wh 約70Wh 1時間あたりの電気代※2 約4.9円 約1.9円 こたつ側面の温度の目安※3 約65℃ 約42℃ ※1~3の使用環境は室温20℃、幅80cm×奥行き80cm×高さ34cmのこたつに厚さ5cmのふとんを掛け、人が入らない状態で5時間運転させたときの値です。実際の使用状況や使用環境によって変わります。
※1……5時間運転した時の1時間当たりの平均値です。
※2……新電力料金目安単価1kWhあたり27円(税込)で計算しています。
実際の電気代は、電力会社との契約内容などで変わります。
※3……5時間運転後に測定した値です。
※4……電源コード交換の際にはメトロ電気工業製こたつコード「KE21D」をお買い求めください。
※改良のため、仕様は予告なく変更することがあります。引用:こたつ用取替ヒーター:家電関連事業 メトロ電気工業株式会社(該当型番取扱説明書)
ハロゲンヒーター
型番:MHU-601E(DK)
目盛り 強 弱 1時間あたりの標準消費電力量※1 約180Wh 約70Wh 1時間あたりの電気代※2 約4.9円 約1.9円 こたつ側面の温度の目安※3 約65℃ 約42℃ ※1~3の使用環境は室温20℃、幅80cm×奥行き80cm×高さ34cmのこたつに厚さ5cmのふとんを掛け、人が入らない状態で5時間運転させたときの値です。実際の使用状況や使用環境によって変わります。
※1……5時間運転した時の1時間当たりの平均値です。
※2……新電力料金目安単価1kWhあたり27円(税込)で計算しています。
実際の電気代は、電力会社との契約内容などで変わります。
※3……5時間運転後に測定した値です。
※4……電源コード交換の際にはメトロ電気工業製こたつコード「KE21D」をお買い求めください。
※改良のため、仕様は予告なく変更することがあります。引用:こたつ用取替ヒーター:家電関連事業 メトロ電気工業株式会社(該当型番取扱説明書)
フラットヒーターは公式HPに取扱説明書など仕様が分かる資料がなかったため、こたつテーブルとして商品化されているこたつの取扱説明書内のヒーター仕様を利用したいと思います。
カーボン(フラット)ヒーター
型番:MCR-301E(D)
目盛り 強 弱 ※1 1時間あたりの標準消費電力 約145Wh 約80Wh ※2 1時間あたりの電気代 約3.9円 約2.2円 ※3 こたつ側面の温度の目安 約50℃ 約35℃ ※1~3の使用環境は室温20℃、幅75cm×奥行き75cm×高さ34cmのこたつに厚さ5cmのふとんを掛け、人が入らない状態で5時間運転させたときの値です。実際の使用状況や使用環境によって変わります。
※1……5時間運転した時の1時間当たりの平均値です。
※2……新電力料金目安単価1kWhあたり27円(税込)で計算しています。
実際の電気代は、電力会社との契約内容などで変わります。
※3……5時間運転後に測定した値です。
※4……電源コード交換の際にはメトロ電気工業製こたつコード「KE21D」をお買い求めください。
※改良のため、仕様は予告なく変更することがあります。引用:こたつテーブル— タンスのゲン(フラットヒーターこたつ 取扱説明書)
こたつにかかる電気代を計算
メーカーの出している「1時間あたりの電気代」を使って、強・弱それぞれの強さでこたつを使用した場合の電気代を計算していきます。
消費電力量(強)の場合のこたつ電気代
石英管ヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約4.9円
1日あたりの電気代
4.9円×8h=39.2円
1か月(30日)あたりの電気代
39.2円×30日=1176円
暖房期間150日の電気代
39.2円×150日=5880円
ハロゲンヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約4.9円
1日あたりの電気代
4.9円×8h=39.2円
1か月(30日)あたりの電気代
39.2円×30日=1176円
暖房期間150日の電気代
39.2円×150日=5880円
カーボンフラットヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約3.9円
1日あたりの電気代
3.9円×8h=31.2円
1か月(30日)あたりの電気代
31.2円×30日=936円
暖房期間150日の電気代
31.2円×150日=4680円
消費電力量(弱)の場合のこたつ電気
石英管ヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約1.9円
1日あたりの電気代
1.9円×8h=15.2円
1か月(30日)あたりの電気代
15.2円×30日=456円
暖房期間150日の電気代
15.2円×150日=2280円
ハロゲンヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約1.9円
1日あたりの電気代
1.9円×8h=15.2円
1か月(30日)あたりの電気代
15.2円×30日=456円
暖房期間150日の電気代
15.2円×150日=2280円
カーボンフラットヒーターの電気代
1時間あたりの電気代
- 約2.2円
1日あたりの電気代
2.2円×8h=17.6円
1か月(30日)あたりの電気代
17.6円×30日=528円
暖房期間150日の電気代
17.6円×150日=2640円
こたつの電気代を計算してみて
こたつを強で使い続けたら足が熱くて仕方ないと思いますので、普段使用するのは中~弱の強さが多いと思います。
たとえ強で1日8時間つけていても1カ月1000円前後の電気代と考えると、他の暖房器具に比べると経済的な暖房器具だと思います。


また、こたつヒーターの種類によってもっと電気代に差が出るかと思っていましたが、計算で使用したヒーターでは大きな差はなかった印象です。
こたつヒーターの選び方
電気代に大きな差が出るわけではないようですが、各ヒーターによって特徴が異なるので自分のニーズに合ったものを選ぶ必要があります。
下記の表は一般的に言われている特徴を一覧にしたものです。
石英管 | ハロゲン | カーボン(フラット) | |
電気代 | 中間 | 高い | 安い |
暖まるまでの時間 | 遅い | つけたらすぐ暖かい | 遅い |
暖かさの感じ方 | 遠赤外線の効果で体の芯まで温まる | 1番暖かく感じる | 他の2つほど暖かくならない |
本体の厚さ | 厚みがある | 厚みがある | 薄い |
電気代に関しては計算して分かった通り、一般的に言われているような特徴ほど差がない印象です。今回の計算では「弱」使用では1番安いと言われているカーボンフラットタイプが1番電気代が高いという結果でした。
各ヒーターのおすすめの人
石英管ヒーター
3種類のこたつヒーターの中でシェアが1番多いので「ヒーターの機能よりも家具としてのデザイン性を重視したい」、「暖かくなるまでの時間待てる」「冷え性・寒がりで体の芯から温まりたい」人などにおすすめです。
ハロゲンヒーター
帰ってきてすぐ温まりたい・こたつに長時間入っていることが少ないなどの理由で「つけたらすぐに暖かくなって欲しい」人におすすめです。
カーボンフラットヒーター
通年テーブルとして使いたいから「こたつヒーターが目立たない・邪魔にならないもの」、子供がいる・ついうたた寝してしまうから「熱くなりすぎないものが良い」人などにおすすめです。
こたつの電気代を節約する方法
こたつ布団はなるべく保温効果の高い厚手のものをかける
真冬には掛け布団も厚手のものをかける場合が多いのと同じで、薄手布団よりも厚手布団の方が中綿が多く空気の層を作るので保温性が高いです。
保温性が高いとこたつ内の温度が下がりにくくなるので、こたつヒーターの稼働時間も減るため節電になりますよ。
ただし、ボリュームがあるので圧迫感があったり、オフシーズンにしまっておくにも場所を取るというデメリットもあります。
「暖かいし節電にもなるけど、どうしても厚手布団のボリュームが気になる」という場合は、下記の商品のように省スペースタイプ布団で暖かいものを探すと良いかと思います。
SHOP 保温綿入りこたつ布団 北欧柄タイプ 210x190cm 防汚加工 中綿 撥水 洗える あったか
こたつを新調・こたつ布団の買い替えを考えている場合は検討してみて下さいね。
床からの冷気・放熱をアルミシートなどで防ぐ
床が絨毯敷きの場合はすでに床との間に1枚敷いた状態ですが、フローリングの場合は特に床からの底冷えを感じることが多いと思います。
ラグを敷くだけでもだいぶ違いますが、床とラグなどの間に下記のようなアルミ(断熱)シートを敷くと断熱になり暖かさをキープ出来ます。
SHOP ほかほか デラックス 4mmタイプ 2畳サイズ 断熱シート 保温シート
断熱シートを敷くと、こたつ内の暖かい空気は床から逃げにくく&床からの冷気は感じにくくなり、こたつ内の暖気がキープされることでヒーターの稼働時間が減り、こたつの電気代の節約につながりますよ。